「しっかり寝ているはずなのに、朝から体が重い」
そのような状態が続いていませんか?
睡眠は、単に長くとればよいものではありません。
大切なのは、体が回復に向かう状態で眠れているかどうかです。
同じ時間眠っていても、翌朝の回復感に差が出るのは、
睡眠中の回復がどの程度進んでいるかの違いによるものです。
◎眠っている間に起きていること
眠りの中で、体は
・日中に受けたダメージの修復
・成長ホルモンの分泌による修復や再生への関与
・自律神経のバランスの調整(活動 → 休息)
といった働きを進めています。
この「活動から休息への切り替え」がうまくいくことで、
体は回復しやすい状態に入ります。
◎回復が進みにくくなる背景
日中の緊張やストレスが続くと、体は活動側の状態が続き、休息側へ移行しにくくなります。
その結果、眠っていても深い回復に入りにくくなることがあります。
また、夜になると体内では眠りを促すホルモン(メラトニン)が分泌され、自然に眠りへと導かれます。
しかし、寝る直前まで強い光やスマートフォンを見ていると、このリズムが乱れ、眠りの質に影響することがあります。
◎漢方で考えると
漢方では、眠りの質は体を養う働きである「血(けつ)」の状態と関係すると考えます。
「血」は、全身に栄養や潤いを届け、心身の安定に関わる働きを含んだ概念です。
この働きが保たれていると、眠りが安定しやすく、
結果として回復が進みやすい状態に近づきます。
一方で、不足したり巡りが滞ると、眠りが浅くなったり、疲れが残りやすくなることがあります。
なお、眠りの質は「血」だけで決まるものではなく、
気の巡りや自律神経、栄養状態など、複数の要因が関係します。
◎分子栄養の視点から見ると
眠りの質には、栄養状態も関係します。
メラトニンは、アミノ酸(トリプトファン)を材料に体内で作られます。
また、マグネシウムなどのミネラルは、神経の過剰な緊張をやわらげる働きがあります。
これらは体内で合成・調整されますが、必要な栄養が不足すると、十分に働きにくくなります。
食事の偏りや、胃腸の働きが低下している場合には、
摂取していても十分に吸収できず、結果として不足しているケースも見られます。
◎まず見直したい習慣
・寝る時間をできるだけ一定にする
・寝る前は強い光やスマートフォンを避ける
・体を冷やさない
こうした習慣が、眠りの質の土台になります。
◎それでも変わらないときは
生活習慣を整えても変化が出にくい場合、体の内側の状態が影響していることもあります。
そのようなときは、体質に合わせた漢方や栄養面からのアプローチによって、回復しやすい状態へ整えていくことも一つの方法です。
